カーシェアリング協会のお手伝いを時々してくれる東京のケーキ屋さんで働くジン君が今も石巻に来ていて、たまたま銭湯で一緒になりました。
帰り彼をのっけて送っていく時、大橋地区でメンバーになってくれた老舗のお菓子屋さんの長嶋さんの話
（　https://www.japan-csa.org/blog/report/activity/2011/10/09/108/　）
をするとすごく関心を持ってくれて、
「同業の方が困っているなら、なんとか力になりたい」
と言ってくれました。
【楽天市場】昔懐かしい笠屋の菓子
http://www.rakuten.co.jp/h-kasaya/info.html
早速セッティングして、長嶋さんに彼を紹介することになりました。
まずは、現場を見たい！と言って被災されたお店の場所を調べて行ってみると、なんと宿泊している石巻支援ベース絆から歩いて5分程の場所でした。


写真とか展示されてました。現場をみまわるジン君
そこに一つの看板がありました。

「ここで再建します」
手書きで書かれたこの言葉に、長嶋さんの覚悟を感じました。
ジン君、広島出身の進君と3人で大橋地区仮設の長嶋さん宅に伺いました。
なんとジン君は5月に中央公民館の仮設にケーキを提供するという支援をされていて、そこで奥さんとたまたま会っている事が実際にわかりました。
ご縁だなぁ～。
そんなうちとけた感じでジン君がどんどん状況を質問していきました。
長嶋さんは明治時代から続くお菓子屋さん「笠屋」の4代目で、学校を卒業後東京にお菓子作りの修行で上京し、以降お菓子作り一筋でやってきた方でした。
釜屋は、地元で歌われている歌の中にも出てくる位、その地域の方々にとっては、なじみのあるお菓子屋さんだったようです。
話をしていく中で、看板商品はなにかという話になりました。
そこで、長嶋さんの答えが
「おからクッキーだな」
ということでした。
おからクッキーの開発にまる3年かけて、おから選びから焼き方にかけて研究に研究を重ねてつくった商品らしく、2年前から始めたネット販売では、全国から注文が入っていたそうです。
しかし、その選び抜いた「おから」の仕入れ先も被災され、材料を手に入れる事ができず、昔から使っている釜も使えなくなり、道具類もレシピも全て流されました。
「また一から研究のやり直しだ」と言ってました。
商店の再建のための国の助成等の資料を眺めながら、「やはり資金も必要だ」とも言ってました。
僕らは、この話を聞いていて長嶋さんの「おからクッキー」をどうしても食べたくなりました。
そして、ジン君がその「おからクッキー」復活のために一肌脱ぐ事になりました。
「おからクッキー」の復活のためには色々と準備が必要です。
まず、そこに向けての第一歩として、今作れる長嶋さんのお菓子を地域の方に提供して頂く機会を作る事になりました。
10月17日（月）に釜屋一日復活イベントとして、今道具があって唯一作れるお菓子のクレープ（前のミーティングでふるまってくださったもの）を石巻支援ベース絆でふるまっていただく事になりました。
そこで、カンパを募り、それを笠屋の再建資金に充てます。
今、ジン君は朝から長嶋さんのところに打ち合わせに行って内容を詰めています。
詳しいことが決まりましたらまたご報告します。
おからクッキー復活プロジェクト！スタートです。

右からジン君、ススム君、長嶋さん、長嶋さんの奥さん