1月15日から石川で貸出を開始してから今日で丸5ヶ月となりました。
現地での活用車両総数は394台。
のべ貸出し件数は2533件となりました。
5カ月経った今でも毎日20件前後の申し込みが続いており、
まだ落ち着く傾向にはありません。
さて、今回は車を利用いただいた方々に回答いただいたアンケートの中から
「被災を経験し気づいたこと、学んだこと」についてご紹介させていただきます。
日本中どこでも被災しうる状況下、被災された方々の声は
「備え」を考える上で私たちに大切な教訓を与えてくれます。
今回、一部にはなりますが、ご紹介させていただきます。
質問:今回の被災を経験して学んだこと、気づいたこと、これから災害に備えようとする方へ伝えたい事等があれば教えてください(自由記述、任意)
292件の回答をいただいたうち、断然多いのはやはり「備え」に関するもので、
全体の40%を占めました。より具体的な回答を分類すると・・・
1. 防災グッズの準備、生活必需品の確保(「備え」の回答のうち35%)
※特に「水」が半数を占める。他にも「簡易トイレ・非常食・ラジオ・ポリタンク等」の回答が多かった。
2. 家具や荷物は少なめにしておく、普段から不要な物を減らしておく(17%)
3. 家具の固定、安全を意識した配置(8%)
4. 地震保険への加入(4%)
5. 避難経路の確認、確保(3%)
防災グッズの準備として色々なものが考えられますが、今回具体的に挙がったものは
特に準備しておいた方がよいものと言えると思います。
個人的な印象として、備蓄や家具の固定については回答が多いことは予想していましたが、「家具や荷物は少なめに」の回答の多さが印象的でした。
それほど多くの方々が、発災後の片付けに苦労されていることが分かります。
日頃から断捨離を進めていくことも大切なのですね。
「備え」の次に回答が多かったのが、「助け合い」に関するもので、全体の13%ありました。
・ 人と人とのつながりの大切さ
・ (多くの支えや支援を受けて)まわりに助けられて生きていると再認識した、人の優しさに気づいた
・ 人に頼ること。自分だけで頑張りすぎない。支援の力を借りることの大切さ。
一方で、自助の大切さを説く声も一定数ありました。
車の重要性に関する回答も多く全体の9%を占めました。
・車がないと何もできないことに改めて気付かされました。
・荷物を運ぶのに軽トラが必要。
車の中にも防災グッズを必要最小限入れておいた方がよいという意見もいくつかありました。
そして、命を優先することや迅速な避難の大切さの回答も多くありました。
・まず命を優先に
・命さえあればあとは何とかなる
・とにかく逃げる
個人的に気になったのが、情報の取得に関する声です。
・ 情報を取得することの大切さ、重要性
・ スマホをもっていて良かった
・ 行政とLINEでつながっていてよかった
たしかに、さまざまな情報が飛び交う中で、有益な情報を掴めるかどうかで被災後の生活に影響がある可能性があると感じます。
一方で、高齢の方などはどうしても情報弱者になりがちです。
そういった方々にまで必要な情報を届ける方法について、考えさせられました。
最後に、とても印象的だった回答を。
「頑張って片付けをやりすぎて、自分を休ませることができないことに気づくまで2か月かかりました」
「無理はしない」
被災しても、働かなければならず、片づけなければならず、
生活再建のために毎日必死の思いをされている住民の方々の現実が伝わってきます。
被災された方々の苦労を軽減するために、
わたしたち含めさまざまな支援団体が活動しています。
ボランティアさんも多く入ってくれています。
こういった支援をうまく利用して、
どうか無理をなさらないでください。自分を休ませてあげてください。
また、これらの支援を受けるのにも、やはり「情報をつかむこと」が重要になります。
どのような状況の方へもきちんと支援情報を届けられるように常に考えていきながら、引き続き支援を続けてまいります。