活動レポート
REPORT

被災経験地域同士の地域づくり交流 酒田市大沢地区からコミュニティ・カーシェア視察

2025.03.11

2月27日、山形県酒田市の大沢地区の皆さまが視察にお越しくださいました。


きっかけは、山形県南陽市でコミュニティ・カーシェアリングの活動が始まったことを知り、
当協会へお問い合わせいただいたことでした。

酒田市は昨年7月の豪雨で水害の被害を受け、その中でも大沢地区は特に大きな被害を受けた地域でした。

その際、私たちは現地に拠点を設置し、車の無償貸出支援を行ったこともあり、少しでも力になれたらと思い、その実現に向けて調整を進めてまいりました。

酒田市での活動レポートはコチラ

今回の視察は、より深くコミュニティ・カーシェアリングの活動を知っていただくために

異なる2つのカーシェア会との交流の場を午前と午後に分けて設けました。

視察プログラムは、コミュニティ・カーシェアリングの仕組みの説明からスタートしました。

説明の後は、実際に活動を進めている「松の実フレンド」との意見交換を行いました。
会長の髙橋さんからカーシェア会の紹介をしていただき、
参加者の皆さんは次々に質問を投げかけ、活発な意見交換が続きました。

大沢地区の方から、「会計の管理はどうしているのか?」「ボランティアドライバーの数は?」といった具体的な質問も多く寄せられました。
松の実フレンドの皆さんが一つひとつ丁寧にお答えくださいました。

やり取りの中で「この取組みは移動を支えるだけでなく、みんなが集まる場にもなっているんですね」
との言葉があり、大沢地区の方々もこの活動の大切な部分に気づかれた様子でした。

こうして充実した午前中のプログラムが終了しました。

午後は、登米市から石巻市へ移動し、
復興住宅を中心に活動する「渡波カーシェア会」との交流を行いました。
ここでは、活動を続けるための「担い手探し」について特に多くの質問が寄せられました。

大沢地区では、
昨年7月の水害の後に別の場所に生活の場を移された方も多くいらっしゃるようで、
今後の活動において「担い手確保」が課題になっているとのこと。

高齢化が進む渡波カーシェア会でも同じ悩みを抱えており、
その課題に向き合いながら取り組みを続けています。

そんな状況を意見交換の中で共有されていました。

渡波カーシェア会の皆さんも被災された方々です。
災害を経験した方々が課題があっても
前を向いて取り組んでいる姿に触れていただいたことも良かったのではと思いました。
渡波カーシェア会との交流も和やかに進み、無事2地域の視察を終えました。

大沢地区の方々から
「楽しむ場にもなっているのが驚きでした!」と口々にお話しされて、そのことが印象的だったようです。

今後の地域づくりを進めていくヒントを少しでも受け取っていただけたようでしたらうれしいです。
もちろん、コミュニティ・カーシェアリングにチャレンジしたいとなれば、全力で応援したいと思います。

今回の視察の調整に山形大学の渡辺理絵先生が尽力いただきました。
お蔭でスムーズに対応することができました。
心よりお礼申し上げます。

日本カーシェアリング協会では、コミュニティ・カーシェリングの導入をご検討の方々(地域コミュニティ・自治体・議員の皆様等)を対象に視察プログラムをご用意しております。

詳しくは下記ページをご覧ください。
視察プログラムの詳細はこちら