活動レポート
REPORT

【プレスリリース】日本カーシェアリング協会への車の寄付が通算600台に到達しました

2022.03.04

プレスリリース

 一般社団法人日本カーシェアリング協会(以下、「協会」という。)は2011年の東日本大震災で被災した宮城県石巻市で活動を開始した非営利団体です。東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市で設立され、全国から寄付いただいた車を活用したカーシェアリングや、生活再建のサポート、生活困窮者支援などを行ってまいりました。また、災害時には被災者と支援団体を対象とした無料の車の貸出支援等を実施しています。


協会は、2022年2月に、支援活動に活用する車としては通算600台目となる車の寄付を受け取りました。寄付してくださったのは宮城県石巻市在住の男性で、無事故無違反のうちに車の運転を辞めることを決意され、今回の寄付に至りました。


お車の寄付の様子

活動開始のきっかけとなった東日本大震災からまもなく丸11年が経過します。震災後、被災し仮設住宅で交通の不便さを感じている方に車を届けるために、車の寄付を呼び掛けることから始まった協会の活動ですが、今では多くの交通弱者の支援や社会課題解決のために全国から寄付された車が活用されています。


寄付後、シェアカーの証のステッカーが張り付けられます

▼協会が寄付車を募集する理由
 高齢化により運転が不安な方の増加、大規模災害の多発化、不安定な社会情勢による不況、半導体不足による新車納車の遅延など、不足突発的に車が使えない状況に陥る方・団体からの問い合わせが増加しています。そのような方が生活や支援活動を止めることなく前に進んでいけるように、協会では車のシェアを通じた支援を続けています。特に地方部では交通インフラが未発達な地域も多く、車は生活必需品です。市場では価値がないと判断された古い車であっても、車を必要としている方にとっては、本当に頼りになる存在です。寄付車がもつ力を信じて、私たちはこれからも車の寄付の呼びかけを続けていきます。
 



▼協会の車の寄付について
 協会では全国(離島を除く)から自動車の寄付を募集しています。2パターンの車の寄付を受け付けています。実際に支援で活用するための「活用寄付」と、活用が難しい車をリサイクルして支援活動の財源とする「リサイクル寄付」で、どのような状態の車であっても車の寄付を受け付けられる体制となっています。
 今回は活用寄付の合計寄付台数が600台に達しました。これまでの車の寄付のきっかけは、車の買い替え、免許返納、引越し、車の処分に困っていた、など様々です。ただ、寄付いただいた方に共通しているのは「大事にしている車なので誰かの役に立ってもらえたら」という思いです。私たちは、車がなくて困っている方へ寄付車をシェアすることを通じて、車の提供者様への恩返しをしていけたらと考えています。


活用できるお車の条件

  • 車検は6カ月以上残っている
  • 安全な走行に支障がでる故障がない (オイル漏れ、足回りの不調などがない)
  • 快適な走行に支障がない(エアコン不調、窓の開閉など)
  • タイヤのスリップサインが出ていない
  • 車の使途や廃車のタイミングを協会に一任いただける

リサイクル寄付は、車検が切れている車や事故車、故障車、ないしは協会での活用が難しいと判断した車を提携のリサイクル業者が引取、環境に優しくリサイクル処理されます。リサイクル業者が算定した車の価値(値段)が協会に寄付され、協会の活動を支える活動財源として活用されます。

車の状態により、活用寄付かリサイクル寄付かの用途は変わりますが、どちらであっても私たちがビジョンとして掲げている「助け合いにあふれ安心して暮らし続けられる社会」の実現に向けて、寄付車を最大活用していきます。協会では、車の寄付文化を日本に根付かせ、車を手放す際に「売る」「廃車する」ではなく「寄付する」という選択肢を日本全国に広げていけたらと考えています。

協会の車の寄付ページ:https://www.japan-csa.org/benefaction/car.php