昨年5月に豊田市とコミュニティ・カーシェアリング普及促進に関する連携協定を締結しました。この協定に基づき豊田市では、地域をサポートするための制度作りや環境整備が進められていて、私たちも協力しています。そんな中、新たな動きがはじまりました。豊田市内の2つの地域で、「コミュニティ・カーシェアリング」のテスト運行が始まります。今回は、それぞれの地域での取り組みをご紹介します。
1.堤地区
堤地区では、すでにテスト運行が開始されており、2025年3月末まで予定されています。この地域を管轄されている豊田市役所高岡支所と連携してそのサポートをさせていただいてます。
12月18日には、活動に関わる皆さんが集まり、今後の進め方について意見交換が行われました。色々と課題を感じていらっしゃった様子だったので、私たちから他の地域の課題解決の事例を整理してご紹介しました。課題もいくつか挙がりましたが、いずれも前向きな議論となり、「課題はあるが、テスト期間中にできることを一つずつ進めよう」という結論となり、残りの期間、いくつかのチャレンジを行うことになりました。
このような話し合いは本当に重要です。堤地区では、コミュニティ・カーシェアリング以外の選択肢も視野に入れて検討が進んでいます。最終的に違う方法が選ばれる場合でも、それは地域に最適な解決策であり、重要な一歩を踏み出すことになるでしょう。私たちはコミュニティ・カーシェアリングを提供していますが、この方法にこだわりすぎない柔軟な姿勢が、地域に寄り添うためには必要だと考えます。
2.平山自治区・平和町自治区
こちらは、春に立ち上がった「水源さくらカーシェア会」に隣接する2つの地域で、コミュニティ・カーシェアリングに対する関心が高まり、学びを深めてきた地域です。そして、2024年1月から2地区合同でテスト運行を開始することが決まりました。12月18日に活用するための車をお届けし、活動の中心メンバー向けの説明会を開催しました。
平山自治区の区長さんが、すでに水源さくらカーシェア会でのボランティアドライバー経験を積んでいるため、今回の取り組みをスムーズに開始できる準備が整っています。こちらもテスト運行は2025年3月末までの予定です。
堤地区、平山自治区・平和町自治区での活動がうまくいけば、2025年春には豊田市内で3つのカーシェア会が正式に設立される見込みです。また、今年の9月に開催されたシンポジウムをきっかけに、他にも多くの地域から関心を寄せられていると報告を受けています。
もし豊田市が「コミュニティ・カーシェアリング」の先進地域となれば、自治体の戦略や制度整備によって地域の足の確保の新しい形が実現できることを示すことができます。この取り組みは、災害をきっかけにコミュニティ・カーシェアリングが広がった石巻市とは異なり、計画的な地域支援として全国のモデルケースとなる可能性を秘めています。これからの豊田市が楽しみです。
コミュニティ・カーシェアリングについて詳しくはコチラ