12月17日、当協会の代表理事の吉澤と共に静岡県賀茂地域にある松崎町の深澤準弥町長と西伊豆町の星野淨晋町長をそれぞれ表敬訪問させていただきました。今回の訪問では、能登半島での経験を共有し、伊豆半島の災害対策にお役立ていただくための意見交換を行いました。
《 松崎町 ~世界でいちばん富士山が綺麗に見える町~ 》
まずは松崎町の深澤町長を訪ねました。深澤町長は松崎町が(ハザードマップ上で)浸水エリアを多く抱えている状況もあり、高齢者の避難など懸念されている様子でした。また伊豆半島も能登半島と同様、道路が海沿いにあり、災害時の交通が厳しくなることが想定されるとの問題意識をもっておられました。そして、私どもの報告にじっくり耳を傾けられました。
「災害時の公用車不足」の課題と備えとしてご提案した「災害時返却カーリース自治体プラン」について特に関心を持ってお話を聞いていただきました。今回ご説明させていただいたことを受けて十分な台数を確保するためには更なる備えが必要と改めてお感じになられたようでした。災害時返却カーリース自治体プランについて「他の市長さん、町長さんにも話をしてみます」とおっしゃっていただきました。
深澤町長は、とても温かくじっくりお話を聞いてくださる素敵な方でした。年末のお忙しい時期に貴重な時間をありがとうございました。車で移動中だったためうまく写真におさめられませんでしたが、松崎町から見た富士山は本当に美しかったです。
《 西伊豆町 ~夕日のまち~ 》
次に西伊豆町の星野町長を訪ねました。協会の事業の概略をご説明させていただいたところで、星野町長よりご質問を次々といただき、キャッチボールの中でやり取りがはじまってきました。
災害対応だけでなく、コミュニティ・カーシェアリングや移住カーリースについても関心を持っていただき、「運転手の年齢や報酬はどうなっているのか?」、「移住者はすぐに借りれるの?」「保険は?、料金は?」という風に質問を頂きました。そして、吉澤が答える度に「いいですね!」と、面白いように話が弾みました。普段から地域や移住者の移動について問題意識を持っていらっしゃることが具体的な質問が軽快にでてくる様子から伺えました。
そして、能登半島地震の事例報告をさせていただいて、車の支援を行うためには、車と人と場所の確保が重要であり、そのための備えについてお伝えいたしました。
その際、公用車不足の対策としてご提案させていただいた「災害時返却カーリース自治体プラン」について「これはいいですね!」とこの日一番のイイデスネ!を頂きました。
元々被災地の自治体に公用車だけでなくトイレカーまで貸し出されていて自治体連携を積極的に進めていらっしゃったので、「更に自治体連携がやりやすくなる」とこのプランを気に入ってくださいました。他の自治体にも紹介したいとのお話もいただきました。
星野町長はとても気さくでこちらの話に関心を持って質問してくださるのでついついいろいろ話をしたくなる素敵な方でした。年末のお忙しい時期に貴重な時間をありがとうございました。車で移動中だったためこちらも上手く写真に収められませんでした、ちょうど帰路が夕日が沈む頃だったのですが、息を飲む美しさでした。
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最後に、今回の2町訪問では「高齢化」「人口減少」「防災」「移動手段」など様々な課題に直面している首長の生の声を聴くことができました。そして、それぞれの「備え」をどのようにしていくのか真剣に検討されていることも垣間見ました。
先に訪問した熱海市・下田市を合わせると伊豆半島の4つの自治体の首長に能登半島での経験をご報告することができました。能登半島での活動で得た知見を伊豆半島での備えに少しでもお役に立てれば静岡支部のスタッフとして嬉しく思います。
今回の訪問は、以前に下田市長を訪問した際のSNS投稿をご覧になった宮本様からのご紹介で実現しました。貴重なご縁を賜りました宮本様に心より御礼申し上げます。
私たちは、現場で培った知見を課題に向き合う自治体にできる限り届けていきたいと思っています。今回のようにご紹介やご依頼を随時受け付けておりますので気軽にご連絡ください。(記:静岡支部 森 政文)
熱海市長訪問の様子
https://www.japan-csa.org/blog/archives/8135
下田市長訪問の様子
https://www.japan-csa.org/blog/archives/8183
《今回ご提案した備え》
災害時返却カーリース自治体プラン
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