くるま基金23台目は牡鹿半島の鮎川小学校仮設住宅にガリバーさん提供のプラッツが届けられました。
実を言うと夏ごろに牡鹿半島の仮設住宅にカーシェアリングについて紹介していった時期がありました。
石巻市内でも特に被害の大きかった牡鹿半島では、お役にたてる機会が多いのではと思っていたのですが、その時は、「既に車を手に入れた」とか「もめごとの原因になるから」といったご意見をいただきました。私がその時感じたのは、様々なご意見の根底にあるのは車を共同で利用する事への抵抗感でした。
まずは旧市内での実績が必要だと思い、市内で1台1台取り組んでまいりました。
自治会連合の件で牡鹿半島で唯一自治会ができている鮎川小学校仮設住宅の自治会長に伝えたいと思っておりました。
その時たまたま手伝いに来てくれていた東京のケーキ職人のジン君に、会合の案内をするために車で走ってもらい、案内をしたところ、カーシェアリングを実施したいとの思いがけない返答をいただいたのでした。
自治会長の古内さんへも、以前カーシェアリングの案内は届いていました。
古内さんは次のように語ってくださいました。
「あの時は、状況そのものに余裕がなく新しい取り組みを受け入れる事ができませんでした。あの時断った事をずっと後悔していました。やはり車がなくて困っている人が結構仮設住宅にはいるからです。よくぞまた声をかけてくださいました。」
古内さんは鮎川にある仮設商店街「おしかのれん街」で黄金寿司というお寿司屋さんを現在営まれています。
鮎川の仮設商店街「おしかのれん街」
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1062/20111119_03.htm
ジン君は寿司をたらふくご馳走になったそうです。
古川さんの握ったお寿司
鮎川小学校のカーシェアリングは、自治会役員会でその活用方法等話あわれ、現在送迎などに活用されています。
今回の件で、時間と共に被災者の方々の心が少しずつ変化している事をとても感じました。
もう一度改めて、私たちの取り組みを石巻市内の方々に発信したいと思いました。
牡鹿半島にも改めてチャレンジをしていきたいと思います。
石巻に来られた際は、ぜひ牡鹿半島に立ち寄ってみてください。
そして、鮎川まで足を延ばして、「おしかのれん街」の黄金寿司で古川さんの握ったお寿司を食べにきてください。
さて、このプラッツのくるま基金でご協力いただいたのは、「内閣府NPO暮らしの寺子屋ライフサイエンス」の塾生の皆様です。
http://plaza.rakuten.co.jp/tsukipink/25001
ご縁をいただいたのは、石巻仮設住宅自治連合会を発足する時に、ご尽力いただいた「ふるさと」の大西さんと荻野さんのご紹介で、年始に関西に帰った時に主宰されていらっしゃる中村淳子先生をご紹介いただきました。
内閣府NPO暮らしの寺子屋ライフサイエンスさんは、ずいぶん昔から社会貢献活動をされており、神戸の震災の時も非常にご活躍された組織です。
ホームページにも紹介されている規約の次の部分が私はとても好きです。
『誰も見ていない、誰からも
知られない場所で一生懸命生きる』
こうした言葉を規約にいれていらっしゃるところが本当に素晴らしいと思います。
お会いした時、くるま基金のご案内をさせていただき、その後ご連絡があり、1台分のくるま基金のご寄付をいただきました。そして、1月の末頃にまた関西に立ち寄った際、御礼を申し上げに伺ったところ、なんと追加でもう一台分のご寄付をご準備いただいておりました。
ほんとうにありがたい限りです。
「内閣府NPO暮らしの寺子屋ライフサイエンス」の塾生の皆様、ありがとうございました。
5月に石巻に総勢2,30名でお越しになられます。
パワフルな奥様方がたくさんいらっしゃるので、きっとご活躍される事でしょう。
楽しみです。
くるま基金23台目 プラッツ
2012.02.15