活動レポート
REPORT

五島列島EV視察 その③

2013.10.04

DAY③(27日)
五島最終日は、朝起きてまず、ITSを活用する為にパソコンでその日の観光プランを作る事から始めました。
『長崎みらいナビ』というサイトを使って観光プランを立てます。
【長崎みらいナビ】
http://www.pref.nagasaki.jp/ev/ev&its/121018/newpage3.html
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観光スポットを探して
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詳細情報を確認して、気に入ればマイプランに登録していき自分だけのプランを作っていきます。
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こうして事前に作った情報をITSスポットでカーナビに入れる事ができるのです。
こちらの動画を確認いただくと五島列島のITSを活用するイメージが良くわかると思います。
電気自動車の操作方法>>カーナビの操作方法>>急速充電器について
出発準備できたのでフロントに行き、お約束させていただいていたカンパーナホテルの本岡課長にお話を伺いました。
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カンパーナホテルは、五島自動車グループというレンタカー会社をグループに持ち、そのグループ内連携として、24時間のEVレンタカー付宿泊プラン『エコ観光プラン』を実施され、非常に好評との事です。
【エコ観光プラン】
http://www.campanahotel.com/cn69/pg459.html
五島自動車グループさんは、はたまたまグループ会社なのでスムーズな連携が実現できていらっしゃるのだと思うのですが、現時点でそういったレンタカー事業者とホテルの他の事例のタイアップは確認できていないです。ただ、そうした動きの準備は、今回様々な事業者の方々インタビューの中で垣間見る事がありました。
五島自動車グループさんは香珠子という地域にレストランや物産展、ミュージアム等運営されているのですが、そこに大型の太陽光パネルを設置して、電気をそこから供給したり、売電を行っていたりしているということです。
また島内の『黒蔵地区』では、町内会で太陽光パネルを設置し、そこから電気を売電する事で町内会費に充てるといった取り組みも行われています。
http://www3.city.goto.nagasaki.jp/contents/sightseeing/column_detail.php?colum_id=122
EVだけでなく、様々なECOな取り組みに、島の人々が積極的に取り組んでいる様子を垣間見ました。
「島の人達は役所の人ともしょっちゅう会合を行っているんです」
と本岡課長がおっしゃってましたが、島での様々な取り組みが、着実に市民文化を育んでいるように感じました。
インタビューを終え、カンパーナホテルを出て、すぐ側にある福江港に向かいました。
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そこで、早速、朝パソコンでセッティングした観光プランをITSのシステムを使って車に取り込もうと思ったのです。
福江港には2基急速充電スポットがあり、それぞれにITSを受信できるスポットが併設されています。
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車をITSスポットに駐車させると、「ポンッ」という音がして以下のような表示が出ます。
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先に設定したIDとパスワードを入れると
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設定したプランを取り込みます。
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あとは、目的地に順番にナビが誘導してくれます。
私は、最初は堂崎協会を目指しました。
島の美しい風景を見ながら、本当に気持ちのいいドライブでした。
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目的地の近くにこんな標識が。。。
車を停めて歩いて先に進みました。
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五島には長年にわたる隠れキリシタンの文化が残っており、その一番の拠点となったのがここ『堂崎協会』ということでした。
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様々な困難の中、生活されていたと思うのですが、その周りにある自然風景を見ると、素敵な場所に拠点を持っていたんだなぁと思ってしまいました。
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堂崎協会の後、他にも色々とプランを立てていましたが、午後からアポイントがあっため、予定を変更して自然エネルギーで充電できる設備を持つ『道の駅 遣唐使ふるさと館 みいらく万葉村』を目指しました。
道中、こんな標識があり、充電スポットへナビゲートしていました。
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また、島を走るとしょっちゅうi-MiEVとすれ違いました。
島でのEVの活用を感じました。
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途中、道の駅のすぐそばにあった『高浜』に立ち寄ってみました。
日本で一番美しいと評された事もあるビーチ。
本当に美しかったです。
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高浜から車で3分程いった所に『道の駅 遣唐使ふるさと館 みいらく万葉村』がありました。
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電池が大分減っていたので、ここで急速充電をすることにしました。
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レンタカー椿さんで渡された「フェリカカード」を急速充電器にかざすと、「チャラン」と音がします。
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あとはメニューに従ってボタンをちょいちょいって押していくだけです。
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30分で約8割が充電されます。
その間、郷土料理バイキングを食べたり、お土産を物色したり
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太陽光・風力発電の設備を見学したりしていると
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あっという間に充電完了です。
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時間を要する急速充電は、観光スポットや道の駅、SA等と相性がいいなぁと改めて感じました。
ここに設置されている自然エネルギーによる発電装置は、あくまで緊急時用として設置されているようで、普段は使用できません。災害時に避難所として活用され、その際車の充電など行えるとの事です。
道の駅を後にし、最後のインタビューの現場に向かいました。
島で電気自動車を最も導入しているタクシー会社『大波止タクシー』さんです。
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【大波止タクシー】
http://oohato.com/
お忙しい中、片山社長がインタビューにご対応くださいました。
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大波止タクシーさんは、電気自動車リーフを3台導入されています。
リーフは五島市で8台(五島列島全体では15,6台)導入されています。
社内に急速充電器を設置し、
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200Vの普通充電器3基も併設されています。
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タクシーにとって『走行距離』は、本当に重要な問題です。
充分な電池容量を残さないと遠距離を希望されるお客さんの要望に応える事ができないからです。
「最低でも50km分の電池残量を残さないといけない」
と片山社長はおっしゃっていました。
午前中車を走らせ、午後に社内の急速充電器で充電し、夕方からまた車を走らせる。
急速充電器を導入するには、非常にコスト的なリスクを伴います。
140万円程の設置費用がかかり(今はもう少し低コスト化しているらしいですが)、
月々の電気代の基本料金だけで4~5万円かかるのです。
燃費と稼働率などを綿密に計算したうえで、大胆に電気自動車と充電設備を導入されました。
また、急速充電を繰り返すとバッテリーに大きな負荷がかかり、毎日急速充電している大波止タクシーさんのリーフの走行距離は今は新車時期の8割ほどになっているそうです。
「震災があって、充電器は設置したが車がしばらく入ってこなくて、基本料金だけ払い続けていた時期がありました」
と笑いながらお話される片山社長に、なんかいろんな事を乗り越えてきた強さを感じました。
「次、購入される車は、ハイブリッド車ですか?それとも電気自動車ですか?」
という質問に対して
「やっぱり、電気自動車ですね。技術も進んでいるので、もっといい車出ると思うので、新しいモデルが出たらそれを導入したいです。」
とおっしゃってました。
「やっぱり、経験しないとわからないからねぇ。」
片山社長のその言葉が、この島の取り組みの全てが言い当てていらっしゃるように感じました。
私が感じたのは、様々な失敗を通して、次の一歩を島の人達が踏み出しているという事です。
ここに書ききれない、様々な失敗談や実情や工夫など今回の視察で教えていただきました。
ここで学んだ教訓をぜひ、石巻の取り組みに活かしたいと思います。
インタビューの後、レンタカー椿に相棒を返却し、橋本のお父さんに港まで送ってもらって、五島を後にしました。。。
次はぜひ石巻の人達とこの島を訪れたいと思います。

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