【6月20日(火曜日)】
この日は、ブレゲンツの西にあるHard(ハルド)という町の役場に訪問しました。
役場を訪れるとかっこいいい町長さんが出迎えてくださいました。
そのあと、担当の方が丁寧にここの自治体で行われているカーシェアリングについて詳しく説明してくださいました。
Hardは、人口1.2万人の比較的コンパクトな町ですが、ここでも自治体の所有する車をCARUSOのシステムを利用して市民とシェアしており、またCARUSOのオープンなタイプのカーシェア車の設置も行っています。
Sulzberg(ズルツベルク)と同じように環境に配慮している自治体に選ばれていて、その取り組みの一環としてカーシェアリングも実践されているのに加えて、低所得者層のモビリティの確保といった福祉的側面からもカーシェアリングを実践しているとのことでした。
また、ここも最初の1年間は自治体側で月会費を負担していて、Facebook、イベント、バス広告などで行政主導で積極的に広報していらっしゃいました。
(facebookでカーシェアリングを広報されている様子を画面を見せていただきながら説明を伺いました)
訪問して1時間もたたないうちに、私達の訪問がfacebookで発信していただいておりました。(はやい!)
Besuch aus Fernost: Heute Vormittag waren Vertreter der japanischen Carsharing Association zu Gast im Rathaus, um sich über das Harder Carsharing-Modell mit umweltfreundlichen Elektroautos zu informieren.
さて、広報活動の中で一番驚いたのは、バスでの広告です。
実は、Hardにバスで来た時に車内のモニター広告でCARUSOの広告を見かけたのです。
最初見た時、CARUSOが出稿しているのと思っていたのですが、実は自治体が広告主だったのです。
「自治体主導でカーシェアリングの広報活動を行うことでタクシー、バス、レンタカーとか他の業態の企業からクレームが来ませんか?もしくは自治体として気を遣いませんか?」
と、率直に質問したところ
「カーシェアリングはタクシー・バス・レンタカーと役割が違うので他の業界を気遣ったりしません。むしろそれらが賄えないところを補い、相乗効果を作るものだと考えます。もし仮に競合と考えるなら公共の交通機関の最大の敵は自家用車です。カーシェアリングを競合と考えるのはナンセンスです。」
ときっぱり答えていらっしゃいました。
一通り説明いただいた後、実際に車が設置されている場所を案内いただきました。
Hardの視察で、オーストリアの視察の全工程を終えました。
ここから柴山先生と別れ、次の目的地スイスへ向かいました。
スイスのチューリヒへ到着し、翌日のMobility car sharing訪問のために、ホテルで待ち合せた通訳さんと、ああためて私達の活動を説明するところから入念な打ち合わせを夜遅くまで行い、翌日に備えました。
【オーストリア・スイスのカーシェア視察】
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