活動レポート
REPORT

EVカーシェア防災訓練(石巻市総合防災訓練)2016

2016.12.22
10月23日 石巻市で実施された総合防災訓練に伴い私たちは、石巻市危機対策課の協力の元、全市停電を想定し、電気自動車充給電訓練を行いました。
今年度は、一般の電気自動車ユーザーにも訓練への参加を呼びかけ、電気自動車ユーザーの防災訓練の参加の促進、地域の電気自動車を非常時の電源に活用の促進を目指しました。また、会場の数は昨年の倍の16箇所で実施することになりました。
【防災サポーター募集】
0001 (2).jpg
【昨年8箇所で実施させていただいた様子】
前回、フィルターでドリップしながら実施していて非常に時間がかかってしまい、現場が混雑してしまったという反省点がありました。また、今回実施会場の数が倍になることもあり一会場に避ける人員も少なくなり、また、珈琲や砂糖などの量もたくさん必要になることが想定されていました。
そんな事情を説明させていただいた所、
メリタジャパン株式会社様からコーヒーメーカー20台
IMG_8523.JPG
キーコーヒー株式会社様から珈琲の粉15㎏及びコーヒーカップ、砂糖、フレッシュ
IMG_2996.JPG
石川珈琲工房様から珈琲の粉1kg
IMG_3006.JPG
をご提供いただき、大変助かりました。
また、電気自動車から電気を取り出す装置である三菱i-MiEV用「Power BOX」を
三菱自動車工業株式会社様から5台
宮城三菱自動車販売様から1台
東北三菱自動車販売様から1台
同じく日産リーフ用の「LEAFto100V」を
オートモーティブエナジーサプライ株式会社様から2台
お借りして実施させていただきました。
また、三菱電機株式会社様から今年度のEVを活用した防災ネットワーク構築のための実施全般にご協賛いただいており、本企画はそのご協力の元実施させていただきました。
そんなたくさんのご協力の元、実施させていただいた防災の様子をご報告させていただきます。
**
7時30分 石巻市全域が停電したという想定の元、吉野町復興公営住宅に今回ご協力いただく電気自動車とそのユーザー及び販売店の皆様などに集まっていただきました。
まずは、吉野町のシステムについて概要を説明し、電気自動車への充電訓練を行いました。
吉野町給電 (4).JPG
続いて、システムを使用した電気自動車から給電の訓練を行いました。
車から車に充電する方法等も実際に車とシステムをつなぎながら説明を進めていきました。
吉野町給電 (3).JPG
最後に電気自動車から電気を取り出す訓練を三菱i-MiEVと日産LEAFを活用して実施致しました。
吉野町給電 (5).JPG
吉野町給電 (8).JPG
集まった一人一人が、給電の仕方をおさらいしたうえで、各地域の防災訓練の準備の時間が近づいてきた方から、それぞれの現場に駆けつけ給電の準備に取り掛かりました。
こうして実施された16か所の給電訓練の現場をご紹介させていただきます。
太陽光EV充電設備のある吉野町復興公営住宅があり、地域内の防災連携の深い湊地区では5箇所で行われました。
1. 吉野町復興公営住宅(湊地区)
まずは、太陽光EV充電システムについて改めて説明し、蓄電池として活用できることを再確認し、その後、車から取り出した電気で沸かしたコーヒーをいただき、芋煮の炊き出しが行われました。
車:三菱i-MiEV (日本カーシェアリング協会)
参加者:50名
吉野町 (3).jpg
吉野町 (2).jpg吉野町.jpg
2. みなと小学校(湊地区)
車:三菱i-MiEV (みなとモーターさん)
参加者:40名
地元ボランティアの阿部さんご夫婦が湊地区の車屋「みなとモーター」さんのi-MiEVで給電訓練を実施してくださいました。
湊小.jpg
3. みなと中学校(湊地区)
車:日産LEAF (地元のLEAFユーザー 目黒さん)
参加者:40名
地元のLEAFユーザーの目黒さんが、給電訓練を実施してくださいました。
湊中学校.jpg
4. みなと荘(湊地区)
車:日産NV200 (宮城エキスプレスさん)
参加者:60名
湊地区に拠点のある「宮城エキスプレス株式会社」さんが日産自動車から無償貸与を受け活用されていらっしゃるNV200で給電訓練を実施してくださいました。
【石巻かほく】日産が被災地支援 宮城エキスプレスに電気自動車、無償貸与
みなと荘 (2).jpg
みなと荘.jpg
5. 不動町
車:三菱i-MiEV (カーシェアリング協会車両)
参加者:50名
石巻専修大学舛井ゼミの学生さんが、給電訓練を実施してくださいました。
不動町 (2).JPG
不動町.JPG
★貞山小学校と鹿妻小学校では、在職されていらっしゃる先生の電気自動車が使用され大変盛り上がりました。
6.貞山小学校
車:三菱i-MiEV (村上先生 所有)、日産LEAF(石巻市役所 公用車)
参加者:400名
自衛隊の炊き出しなどもあり、参加者が多く見込まれたため、石巻市の公用車のLEAF、村上先生のi-MiEVの2台体制で給電訓練を実施しました。「うちの担任の村上先生の車なのね~」と大変盛り上がりました。
貞山小学校 (9).JPG
貞山小学校 (8).JPG
貞山小学校 (2).JPG
7.鹿妻小学校
車:三菱アウトランダーPHEV (青山教頭先生 所有)
参加者:200名
青山教頭先生は、震災時に電気の必要性を強く感じ、電源確保のために三菱アウトランダーPHEVを購入されたとのことで、今回の防災訓練では非常に積極的に取り組んでくださいました。また、鹿妻小学校には、東北大学との連携プロジェクトとして電気自動車から施設に電気を送るVtoHシステムが搭載されており、そういった装置の説明を集まった地域の方々に東北大の鈴木高宏教授に行なっていただきました。
鹿妻小学校 (3).JPG
IMG_3092.JPG
8.仮設大橋団地
車:日産LEAF (一般参加の目黒さん)
参加者:80名
湊中学校でも協力いただいた目黒さんは、仮設大橋団地の町内に住んでいらっしゃる方で、今回の防災訓練では湊小中学校の後、大橋団地の防災訓練にも協力いただきました。
大橋 (2).jpg
9.新西前沼第一復興公営住宅
車:三菱i-MiEV (日本カーシェアリング協会)
参加者:40名
新西前沼第一復興公営住宅では、電気自動車でのシェアリングを視野に入れながら、現在ガソリン車によるカーシェアリングが行われているのですが、今回入居後、初の団地内防災訓練が行われ、そこでは電気自動車を活用した給電デモンストレーションが石巻専修大学舛井ゼミの学生さん達の協力の元、行われました。
新西前沼.jpg
10.向陽小学校
車:三菱i-MiEV (日本カーシェアリング協会)
参加者:250名
向陽小学校では、屋外の電気自動車からコードリールで電気を引っ張ってきて、避難場所となる体育館の中で電気を活用しました。
向陽小学校 (2).JPG
向陽小学校.jpg
11.駅前北復興公営住宅
車:三菱i-MiEV (日本カーシェアリング協会)
参加者:80名
駅前北復興公営住宅では、UR都市機構さんのご協力の元、備え付けのかまどベンチで温められた芋煮と電気自動車のコーヒーで囲み、芋煮会が開催され、防災について考えながら、町内での交流が行われるような取り組みが行われました。
駅北 (2).JPG
駅北 (3).JPG
(備え付けのマンホールトイレも組み立てられました)
駅北 (4).jpg
(かまどベンチを活用して温められた芋煮)
駅北.JPG
(防災訓練という名の元、大交流会となりました。防災訓練は大切な地域の交流の機会なのです)
12.石巻小学校
車:三菱i-MiEV (日本カーシェアリング協会)
参加者:60名
石巻専修大舛井ゼミの学生さんが、電トラで給電訓練を実施してくださいました。
石巻小学校.jpg
石巻小学校 (2).jpg
13.上釜
車:三菱i-MiEV (日本カーシェアリング協会)、ミニキャブMiEVトラック(一般参加の佐藤さん所有)
参加者:100名
上釜地区では仙台在住の佐藤さんが、NHKの放送された募集を見て協力を申し出てくださり、朝からミニキャブMiEVトラックで石巻まで来ていただき一緒に防災訓練を実施していただきました。
上釜 (6).JPG
上釜.jpg
上釜 (8).jpg
上釜 (7).jpg
14.下釜
車:三菱i-MiEV (日本カーシェアリング協会)
参加者:60名
被災規模が大きく震災後、独自の防災訓練がなかなかできなかった下釜地区で初めての防災訓練が行われ、その中で給電訓練を実施していただきました。
下釜.jpg
下釜 (2).jpg
15.中里小学校
車:三菱i-MiEV (日本カーシェアリング協会)
参加者:370名
中里小学校は、昨年に引き続き宮城三菱自動車販売石巻店さんが、アウトランダーPHEVの試乗車で給電デモンストレーションを実施してくださいました。
中里小学校 (3).JPG
中里小学校 (2).JPG
中里小学校.JPG
16.渡波小学校
車:三菱i-MiEV (日本カーシェアリング協会)
参加者:560名
渡波小学校は、今回一番参加者が多く、私達の想定を超えており、てんやわんやになりかけましたが、協会スタッフの千葉さんが地元パワーを発揮し、防災訓練に参加されていた方々を次々と巻き込み、結果、電気自動車からの給電について多くの方々に触れていただく機会となりました。
渡波小学校.jpg
以上、昨年の倍の規模での開催となりましたが、一般の電気自動車ユーザーの方々を始め、非常にたくさんの協力の元、無事全ての会場で給電デモンストレーションが行われました。今後は、これからますます重要な役割を果たす吉野町復興公営住宅での太陽光EV充電システムの容量を増やしたり、可動式にして、市内の太陽光パネルと接続し電気自動車の充電環境を柔軟に作れるようにするなどの防災体制強化を一歩ずつ進めていきたいと思っております。
ご協力いただいた皆様、心より御礼申し上げます。
【2016年度EV防災訓練報告書】
【石巻市報にも紹介いただきました】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。