お礼の言葉と
ご支援いただいた皆様からのメッセージ

vol.26 石巻市役所の皆さんへ

2021.07.26

vol.26 石巻市役所の皆さんへ 

今日は石巻市役所の皆さんへのありがとうと伝えたいと思います。

石巻市役所の皆様へありがとう!


石巻で活動を始めて10年。石巻市役所の皆さんのご協力なくして今の私たちの活動は語れません。

仮設住宅の集会所の鍵からはじまった信頼関係

石巻市役所さんとの最初の接点は、2011年の7月に1台目の車を石巻まで運び、仮設住宅に届ける前に石巻市役所に立ち寄ったことでした。当時石巻市では仮設住宅での集会所の管理方法について検討している最中で、貸し出しのルールも正式には決まっていない状況でした。そんな中、「仮設住宅に車を届けたいと思っているので集会所を使って説明会を実施させていただきたい」、とこれまでの経緯を説明しながら一生懸命伝えたところ、

「私はあなたを信頼できると思いました。内部の調整は私の方で行いますので、どうぞ集会所を使ってください」

と対応して下さり鍵を渡してくれたのです。その方の「信頼できると思いました」という言葉を、今でもはっきりと覚えています。背景には、職員の皆様が心から被災者の方々の生活を良くしたいと考えられていて、この取組が被災者の方々のためになると思っていただいたんだと思います。

その後の石巻市さんとの私の付き合い方は、その言葉が決定づけてくれたように思います。誠意を持って対応し、信頼を築きながら共に歩んでいこうと思ったのでした。

そんな想いをブログに書いてました。https://www.japan-csa.org/blog/archives/31

画期的な被災者支援センター「カーシェアリング・コミュニティ・サポートセンター」

この10年間で私たちの活動の中で明確なターニングポイントがいくつかあります。その中の上位にくるのが、2012年2月に石巻市役所さんから委託を受け、その後7年間続いた「カーシェアリング・コミュニティ・サポートセンター事業」でした。カーシェアリングによるコミュニティ支援が被災者の課題を解決する手段として高い評価を受け、仮設住宅の集会所の一室にセンターを設置していただき、私どもはその運営を担わせていただいたのでした。

カーシェアリング・コミュニティ・サポートセンターの前でスタッフらと

この事業をきっかけに、私たちは、車の利用者であった被災者の方々を雇い入れて石巻市内でカーシェアリング支援をどんどん進めていったのです。今もお手伝いいただいている千葉かよこさんはその時からのメンバーです。多くの方々へ車を届け喜びの声をたくさんいただくと同時に石巻オリジナルの被災者支援サービスとして注目もいただきました。今でこそ、様々な自治体と連携をさせていただいてますが、当時の状況で被災者支援の行政サービスとして私どもの取り組みを抜擢する行政判断はすごいと私は今でも思います。

センターを開設した当時のブログがありました。 https://www.japan-csa.org/blog/archives/210

縦割りが全くない「石巻エコEVカーシェアリング検討委員会」

仮設住宅から復興住宅に引っ越しがはじまった2014年に、当時の担当課であった生活再建課の課長が「この事業は、今後復興が進んでからも石巻市に必要なので、他のセクションも関わって連携をすすめていった方が良い」、とおっしゃってくださり、関係のありそうなセクションの課長を一堂に集めてくださいました。そしてみなさんが仮設住宅の現場に来ていただいけることとなった時、この事業の必要性を皆さん感じていただいたのでした。その流れで定期的に会合がもたれるようになりました。

この会合は石巻市長へ要望書を提出し、公式なものとなり石巻市役所の各課の方と、地域の方、大学の教授、コンサルティング会社の方などが集まり、コミュニティ・カーシェアリングを持続可能にし、更に政策連携を行うために喧々諤々の意見交換や情報共有を行う機会を今でも定期的に設けていただいています。

検討委員会の様子


課長さん方が現場に来られた時の様子がブログで紹介されています https://www.japan-csa.org/blog/archives/517

それ以外にも地域おこし協力隊の制度でスタッフを採用することができたり、観光課に市の公式観光案内に協会のレンタカーについて掲載していただいたり、保護課とは生活困窮者にむけた車の貸出に関して協力したり、など、本当に様々な角度から協会の活動に関わっていただいています。

私たちは、石巻でできた車を使った助け合いの仕組みを全国に広げることが、沢山支援をいただいた方への恩返しになると考え、これまで取組を進めてきました。

なんと全く同じことを齋藤市長がおっしゃっていて、大変驚いたと同時に、嬉しくなりました。

包括協定締結で最高の連携を石巻で実現する

6月に新しく就任された齋藤市長へ表敬訪問させていただいた際、今後の石巻市との連携を発展させる一つの大きな動きが決まりました。包括協定の締結です。

齋藤市長へ表敬訪問した時の様子

私たちは寄付車を活用して、災害支援、コミュニティ支援、生活困窮者支援、地域振興、震災伝承等多岐にわたる活動を行ってきました。先に挙げたように様々な連携を石巻市役所さんとも行ってまいりましたが、それらを各分野でより連携を発展させる動きとなります。

これにより寄付で集めた車を活用して石巻市民の皆様を様々な事業でバックアップしやすくなると思います。自治体と非営利組織が連携し、地域をより良くする最高の雛形を石巻市さんとしっかりと築いていけたらと思います。

石巻市役所の皆様、本当にありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします!

石巻市長 齋藤正美様からのメッセージ


齋藤市長、ありがとうございました。
また、亀山前石巻市長にも心より御礼申し上げます。

明日はコミュニティ・カーシェアリングの導入を進めてくださった自治体の皆様へのありがとうです!