シルバーi-MiEVで快調に走っていると、こんな山が見えてきました。
気になりますよね?
こんな山をみかけたら、目指してしまいます。
『鬼岳(おんだけ)』という火山です。
なんと、全面芝生。
散歩しているおじさんに挨拶して話をしていると、
「ここは市民の憩いの場なんです」
と言ってました。
おもいっきり芝生でゴロゴロしたい時、ここはまさに天国です。
お昼を過ぎて、一般的に食堂が少し落ち着いてきたかなぁという13時30分頃を見計らって、レンタカー椿さん(橋本自動車さん)でミニキャブMiEVを購入された食堂『うつみ』さんにご飯を食べに行きました。
ちょうど店に着いた時、店主の内海さんが、お店が落ち着いたのか、表で一服されていらっしゃいました。
そこで
「こんにちはー。実は昨日石巻から来たのですが・・・」
と自己紹介をしていき、ご飯を頂きながら、少しお話を伺わせていただける事になりました。
とりあえず、五島豚を使った『麻婆豚丼』を頼みました。
おいしくいただいた後、内海さんがテーブルに来ていただき、購入された電気自動車についてお話を聞かせていただきました。
内海さんは、出前の宅配でミニキャブMiEVを使われています。
購入の動機は、コスト削減です。
五島列島は、ガソリン代が本土より20円程高いのです。
今だとリッター180円位なのです。
電気自動車は、それに比べると圧倒的に燃費がいいです。
更に深夜料金のプランにすると電気代が更に1/3になります。
内海さんは、燃料費のコスト削減を実現し、更に坂道でもパワーがあり、乗り心地がとてもいいので、なんとミニキャブMiEVをもう一台追加で購入されたのです。
内海さん自作の充電BOXも見せていただきました。スゴイ!!
内海さんは、ほとんど急速充電を利用された事がないそうです。
基本的に店での充電。
行動範囲が限られていて、毎日一定の距離を移動される方にとって電気自動車は本当に重宝するのだとすごく分かりました。
食堂『うつみ』を出発し、向かったのが『五島市役所』。
EVを担当している商工振興課を訪ねていきました。
EV担当の商工振興課の村井係長
前任の鍋内係長
関係事業者などで結成した『五島市EV・ITS実配備促進協議会』事務局の小浦さん
が資料など丁寧に準備した上で対応してくださいました。
この五島列島での取り組みは、そもそもは、教会群のある五島列島を世界遺産にするという事を目指し、そのために環境に配慮したまちづくりの一環として、経産省の実施している『EV・PHVタウン』に長崎県が申込みました。そして、それが受理され、県の補助事業として電気自動車(EV)と高度道路交通システム(ITS)を連動させる観光システム『長崎エビッツプロジェクト』として実施しているとの事でした。
【経産省:EV・PHV情報プラットフォーム】
http://www.meti.go.jp/policy/automobile/evphv/index.html#
【長崎EV&ITS(エビッツ)】
https://www.pref.nagasaki.jp/ev/ev&its/index.html
平成20年の秋頃から準備を行い、平成21年3月に正式に認定され、平成22年2月に関係事業者による協議会が結成され、翌3月にEVが導入されました。
このプロジェクトでは、
五島市 82台
上五島町 58台
合計140台の車がレンタカー会社・タクシー会社・行政及び社協等公の機関等に導入されました。
(うち99台がレンタカー)
それぞれの事業者はリース会社と4年間の特別なメンテナンスリース契約を結ぶ事ができ、非常にお得に車を導入できるという事です。
急速充電器は五島市に15基(7か所)、約20km毎に配備されています。
各事業者にフェリカのカードを協議会が発行し、そのカードを認証させて急速充電を利用します。
各急速充電器には高度道路交通システム(ITS)が設置され、島の観光情報などをリアルタイムでカーナビを通して取得する事ができます。
この事業による経済効果は、最初の2年間で3.6億円と試算されてます。
(のべ1万6000台のEVレンタカーが活用されました)
EVを導入した際、100台のEVでパレードを行われました。
ギネス記録として登録され、世界中のメディアに紹介されました。
視察や、シンポジウムなども開催され、島のPR効果は非常にありました。
(100台パレードの様子)
また、道の駅『みいらく万葉村』には太陽光と風力発電所が設置され、非常時にはEVを自然エネルギーで充電できるような設備も設置しています。この場所は避難所として機能するという事です。
様々な苦労話を交えながら、2時間くらいかけてとても丁寧に説明してくださいました。
五島市役所で使用しているi-MiEVを拝見させていただきました。
五島は3人(匹)のゆるきゃらがいるのですが、それらを全体に施したi-MiEVでした。
ここもITSスポットになっていて情報を入手できます。
私が気になったのは『椿ねこ』。
ちょっとゆるすぎませんか?
五島市の商店街の中を走ると、普通のパーキングにも電気自動車専用の駐車エリアがありました。
これなら、商店で買い物をしながら充電できますね。
五島列島2日目の宿は『カンパーナホテル』にしました。
ここは、EVレンタカーをセットにした宿泊プランを用意する等このEVの取り組みに積極的に取り組んでいるとお話を聞いていたからです。もちろんEVの充電もできます。
当日限定宿泊プランですごくお得に泊まれたのでラッキーでした。
有難いことにここでも翌朝、インタビューさせていただける事になりました。
この日は、この後地元の方と一緒に食事をして、島の事等色々と教えてもらいながら心温まる時間を過ごしました。
(五島名物『五島うどん』)
(その③につづく)
五島列島EV視察 その②
2013.10.03